お墓の種類(形)
和型墓石
標準型
基本的なお墓のかたちで、和型石碑は竿石・上台・中台・芝台・付属品からなり、竿石の横幅によって、八寸角・九寸角・尺角と呼び、それを基に石碑の高さ・石の重量等を判断することもできます。
上下蓮華型
蓮の花をかたどってつくる加工。竿石の台座に用いられるケースが多く、蓮の花は「お釈迦様が連れて行くときに載る台」というように、お経に書かれています。
和型墓石の特別加工
香箱
トキン(神道用)
額縁
銀杏面
切り出し亀腹
水垂
スリン台
蓮華台
石碑文字彫刻
書体見本
一家全体の墓には「○○家之墓」「○○家」、先祖代々よりの墓の場合には「○○家先祖代々之墓」と一般的には刻まれます。また、その家が属する宗派の聖句を刻む場合や自作の詩を刻むこともあります。書体は一般的に楷書体、行書体、草書体、隷書体などが使われますが、自筆のものを使うなど特別な場合もあります。
富翁行楷書
四国楷書体
天心楷書体
天心行書体
標準楷書体
標準行書体
洋型墓石
標準型
洋型墓石の基本的なお墓の形になります。竿石・台石及びその他付属品からなっており、竿石部分が垂直に近い形で加工されています。台石が1つのものを標準型と呼んでいます。
高級型
洋型墓石の標準型と構成はほぼ同一です。台石が1つではなく、中台と外台の2つのものを高級型と呼んでいます。
タテ洋型二段
竿石・台石及びその他付属品から構成されています。竿石部分が標準型と違い縦長で加工されています。和型の墓石に近い形になりますね。
洋型墓石の特別加工
香箱
アール
くし型
銀杏面
切り出し亀腹
水垂
額出し
丸面取
洋型墓石に刻む文字
洋型墓石に刻む文字にも、さまざまなパターンがあります。
象徴的な一文字、意味を込めやすい2文字以上、1つの句になっている言葉などです。 それぞれ例をあげてみましょう。
一文字の場合は「心」「愛」「絆」などが主流
一文字であれば、遺された人への印象的なメッセージとなるような、自分の思いを込めた文字が選ばれるのが特徴です。
「心」「愛」「絆」の他に、「縁」「和」「夢」「空」「願」「幸」などがあります。
2文字以上の場合は「誠実」「希望」「一期一会」などが主流ですね。
2文字以上の場合は、一文字よりももっと具体的な意味を込めやすくなります。 故人の人柄を表したり、メッセージを表したりするのが特徴です。
「誠実」「希望」「一期一会」の他に、「ありがとう」「感謝」「悠久」「自然」「洗心」などがあります。
1つの句になっている言葉は「心やすらかに」などが主流
1つの句になっている言葉は、故人からのメッセージか、お墓をつくった家族からのメッセージが選ばれるのが特徴です。
「心やすらかに」の他に、「また会う日まで」「いい人生、いい旅立ち」「会いに来てくれてありがとう」などがあります。
一般的に墓石に刻む文字には「正字」が使われます。
「正字」とは、「正規文字」のことであり、「略字」や「俗字」に対し、正当に記載される文字という意味を持ちます。
例えば、「灯」は正しい漢字ですが、新字体であり「正字」ではありません。 「灯」の「正字」は、「燈」になります。このように、自分が普段何気なく使っている字体も「正字」ではない可能性があるため、詳しくは石材業者に相談しましょう。
もっとも、最近では自分の書いた文字をそのままトレースして刻むオリジナルなお墓もあり、その場合は「正字」なのかどうかはそれほど気にする必要はないでしょう。
文字の間違いには注意しましょう
文字などを石に刻んでしまうと、直すことはほとんど不可能です。石材店とのやりとりの中で、文字や書体に間違いがないかしっかり確認しましょう。
原稿を書くときに、うっかり間違えていることもあります。
元の原稿と照合するだけでなく、戒名や位牌などと確認することも大切です。1人だけでなく、何人かで目を通し確認すると安心です。
デザイン墓石
塔のイメージ
自分たちみたいな長いお墓をというご希望により、この墓石になりました。
霊園に入って目立つ塔みたいな立派なお墓になったということでご家族全員が、このデザインを気に入ってくださいました。
自然石のイメージ
人は自然に還るというご本人のお考えから「自然に近い石」というイメージで造られました。
地味ながらも、目を引く墓石になりました。
個性的なデザイン墓石にはオリジナルのメッセージ
和型でも洋型でもない、個性的なデザイン墓石には、オリジナルのメッセージが彫られることが多いものです。 墓石の形とセットで例をあげてみましょう。
楽器の形をしたお墓に「Harmony」「響」
オーケストラをこよなく愛した故人のために、ピアノやバイオリンの形をしたお墓をつくり、 音楽の象徴的な言葉である「Harmony」や「響」を刻みます。
バイクの形をしたお墓に「風」
バイクが好きだった故人のために、バイクを模したお墓をつくり、 颯爽と走る様子をほうふつさせる「風」を刻みます。
水の流紋をモチーフにしたデザイン墓石に「海」
海をこよなく愛した故人のために、水の流紋をモチーフにしたデザイン墓石を選び、 「海」「流」「自由」など、広大な海を思わせる言葉を刻みます。
他、デザイン墓石に刻まれる文字は「和やか」「偲ぶ」など、直接的な意味を持つものが多いのも特徴です。故人やお墓を建てた人の想いをダイレクトに表す文字にする傾向があるといえるでしょう。
好きな文字や言葉を刻むメリット
こういった文字を刻むことで、子どもが女子だけの家庭で娘が結婚後に姓が変わっても、家名の入っていないお墓であれば、娘が承継しても、違和感がないというメリットがあります。
家名を刻まないことで、承継者の名字が変わっても墓石を刻みなおす必要がありません。
好きな文字や言葉を刻むデメリット
家墓として代々承継していくお墓では、あまり個性的な文字を刻んでしまうと、のちの人に違和感を与えることになるかもしれません。
これから承継していく人やお参りに来てくれる親類などのことも考え、刻む文字を考えましょう。
奇をてらった文字や語句を選ぶことはおすすめできません。
また、宗教的に向かない文字もあったり、自由に文字を刻むことができない墓地もあるので、寺院墓地などでは確認することが大切です。
石の種類
白系統(ホワイト)
灰系統(グレー)
黒系統(ブラック)
赤系統(レッド)
青系統(ブルー)