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和型墓石への宗派による一般的な文字

和型墓石に刻まれる文字として、最も一般的なものが、「○○家之墓」というものです。 これは宗派に限らず、広く使われます。

ただ、宗派によって使われやすい文字の傾向があります。 それぞれの宗派について解説していきます。

浄土真宗は「南無阿弥陀佛」「倶会一処」

「南無阿弥陀佛」(なむあみだぶつ)は、阿弥陀仏に帰依するという意味の、浄土真宗にとって一番大事な言葉です。

帰依とは、仏さまなどの力にすがるという意味です。 「倶会一処」は、「くえいっしょ」と読み、亡くなった人は全て菩薩さまと1つの浄土で会うことができるという意味です。

天台宗は「南無阿弥陀佛」、あるいは梵字(ぼんじ)を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れます

天台宗では、本尊の阿弥陀如来に帰依することをあらわす「南無阿弥陀佛」と入れたり、 梵字を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れたりするのが一般的です。

梵字とは、仏教の原始経典に使われた言葉であるサンスクリット文字を指します。 梵字を入れる場合は、阿弥陀如来を表す「キリーク」、または大日如来を表す「ア」を入れます。

真言宗は「南無大師遍照金剛」(なむだいしへんじょうこんごう)、あるいは梵字を入れた後に「○○家先祖代々」などといれます

真言宗では、宗祖の空海に帰依するという意味の「南無大師遍照金剛」を入れたり、 大日如来を表す「ア」の梵字を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れたりするのが一般的です。

浄土宗は「南無阿弥陀佛」、あるいは梵字を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れます

浄土宗では、本尊の阿弥陀如来に帰依することをあらわす「南無阿弥陀佛」と入れたり、 阿弥陀如来を表す「キリーク」の梵字を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れたりするのが一般的です。

臨済宗、曹洞宗は「南無釈迦牟尼佛」、あるいは○を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れる

臨済宗、曹洞宗では、本尊であるお釈迦様に帰依するという意味の「南無釈迦牟尼佛」と入れたり、 円相を表す「○」を入れた後に「○○家先祖代々」などと入れたりするのが一般的です。

円相とは、悟りや宇宙などこの世の心理と呼ばれるものを端的に円で象徴させたものです。

蓮宗では「南無妙法蓮華経」をひげ文字で入れるか、「妙法」と入れた後に「○○家先祖代々」などと入れる

日蓮宗では、信仰対象の経典である法華経に帰依するという意味の「南無妙法蓮華経」を入れます。

ひげ文字と呼ばれる、独特な書体を使うのが一般的です。 たんに「妙法」とひげ文字で入れた後に、「○○家先祖代々」などと入れることもあります。